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Research Association For Feedstock Recycling of Plastics Japan
プラスチック リサイクル化学 研究会

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創設趣意書

平成11年

 現代代文明は石油、石炭および天然ガスなどの非循環型炭素質をエネルギー原料として大量に摂取・利用し、多種多様な廃棄物を地球環境に排出しながら展開されています。 21 世紀を直前にして、それらのインパクトが地球環境問題として表面化し、温暖化を防ぐために二酸化炭素等の排出削減が国際的に強く要請されています。今、持続可能な開発の原理に則って、地球環境と調和した資源循環型社会の構築が求められています。その一方策として、廃棄物を新たな資源として再利用することが不可欠です。特に、廃プラスチックは、処理の仕方によっては、大気、土壌および水環境にまで大きく影響をおよぼす可能性があるため、地球環境に配慮しつつ、資源・エネルギーとして高効率に利用する技術開発に大きな期待がかけられています。

 これまで、プラスチック廃棄物は、最終処分場の寿命を縮める、焼却すると多様な汚染物質を排出するなど、「社会のもて余し者」とされてきましたが、容器包装リサイクル法や家電リサイクル法などの社会制度の整備によって、ようやく有用な未利用資源として位置付けられつつあります。それらを支えるため、排出量が年間約 900 万 t に達する廃プラスチックの利用についての基礎研究や多種多様な廃プラスチックの効果的なリサイクルのための開発研究の推進が重要になってきています。近年、国内の研究者の数は増加傾向にあるものの、いくつかの研究会や既存の学会に分散して研究成果が発表されており、必ずしも各研究者の力が結集される研究体制とは言い難い状況にあります。

 本研究会は廃プラスチックの化学リサイクルに関する研究を学術的且つ学際的な立場から推進するために、産官学の多くの機関に分散している研究者が横断的に結び付いて、既存技術の展開、新規技術の開発など、飛躍的にその水準を向上させ、リサイクル社会の構築に大きく貢献していくことを目的としています。本研究会設立の背景と目的をご理解の上、産官学のこの分野で研究を展開中および関心をお持ちの方々の積極的なご参加を賜わりたく、ここにお願い申し上げます。


会則改訂の趣意書

平成20年6月2日(総会承認) 

  本会は,産官学の諸機関および多分野に分散している研究者と技術者が横断的に結び付いて, 廃プラスチックの化学リサイクルに関する研究を, 学術的かつ学際的な立場と広い視点をもって推進し, 既存技術の発展と新技術の開発などの水準を飛躍的に向上させ, もってリサイクル社会の構築に貢献していくことを目的として, 1998年7月に「プラスチック化学リサイクル研究会 (Research Association for Feedstock Recycling of Plastics, Japan;略称FSRJ )として設立されました。
以来,国内討論会の開催,国際会議の主催,表彰事業の実施, ニュースレターの発行, 本会目的に沿った各種講演会および シンポジウムの主催と共催等,様々な活動を通して プラスチック化学リサイクルの研究と実施技術の推進のために 活動し, 環境に調和した持続型社会の実現に向けて社会貢献の一翼を担ってきました。

 爾来10年間,本会をとりまく社会の変化は発足当時に予想されたよりも速く, 様々な材料に対するリサイクルの必要性が つよく求められる時代になってきました。
プラスチックは有機材料以外の資源や材料のリサイクル さらに生活スタイルとも深く結びついています。
最終商品中に占めるプラスチック部品の割合や 複合材料中のプラスチック成分の比率が高まり, さらにはバイオマス由来材料等が今後増大する状況を眺めますと, プラスチックを主眼としつつ 関連する他の材料・物質も視野に入れて ひろく活動すべき時代になったと思われます。

この時代の変化に鑑みて, 本会は今後の活動の深化と同時に活動の幅を拡げること , さらにその結果を持続型社会の実現に貢献する姿勢を 具体的に示すべき時期に なってきたといえましょう。そこで従来の活動実績を損なうことなく, 今後の目標と活動範囲ならびに方向性を明確にして, 専門家集団として会員のみならず社会の理解と支持が一層得られるように本会を変革し, 当該活動にかかわる政府省庁ならびに本会以外の 学術・産業団体等との連携を深めてゆく必要があります。

 今後の活動の方向としては、世界ではすでに広く認知されている FSRJ(Research Association for Feedstock Recycling of Plastics, Japan)の 呼称のもとでの ネットワークを引き続き維持発展させることはもとより、 国内ではプラスチックのみならず関連する材料の 循環再生と有効利用を 目標とする学術団体として「化学的現象と化学的手法」にかかわる「リサイクル科学」 の発展を図るとともに、 この「科学と技術」の社会への適用と 展開を目標とした 産学官の英知を糾合する核へ深化させたいと考えます。

 また、会則上の本会の目的は 「プラスチックの分解または関連現象などリサイクル化学に関する 科学および技術の発展を図ること」 とされていますが、 これを「プラスチック及び関連する材料の化学的手法を取り入れた循環再生と有効利用に関する 科学及び技術の発展を図ること」まで 幅を広げるべきであろうと考えます。

 以上の考えのもとに, 創立10年目を区切りとして本会の名称を含め 会則の再検討をすることにいたしました。
この改称にあたっては, 本会会員が忌憚なく意見と知識情報を交換できる場を提供する, とする本会設立時の主旨と精神の維持に 留意すべきことは言うまでもありせん。





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